ねむい 怖い

眠くてたまらない。

ほとんど身動きが取れない。

 

再三言っているように、ずっと眠っていられたら素晴らしい事ですが、私を取り巻く環境がそれを許してはくれない。

しかし降り積もる負債から目を逸らしてさえしまえば、時間が週単位で飛び去って行くのは面白いです。

途中で起きる事がなかったらもっと良い。

 

どうも最近は眠りが浅く、夜、眠っている最中にたびたび目を覚まします。

夜はいつにもまして何もかもが怖いので嫌だ。

月が見えない日は尚更で、不安すぎて再び眠る事さえ儘ならない。

 

まあ酒飲んでしばらくすれば、また眠くなるのでさほど問題にはなりません。

これが本物の不眠に変わった時が私の終わりだと思っている。

 

 

 

夜に考え事をすべきではないというのは昔から分かっている事で、けれど、むやみに思考が先走るのもまた夜です。

たぶん暇だからでしょう。

正気に返れば今の状況で暇などと言ってはいられないが、どのみち夜中の朦朧とした状態でまともに作業が進むはずもなく、私にはいわば消極的な自由が与えらえるのです。

 

人間は退屈だと碌な事をしない、考えない。

布団から見上げる散らかった部屋は、必ず、私に自分自身の末路を意識させる。

こうして誰にも見つからずに死んでいくに違いない。

不健康な色の蛍光灯が切れた後にも、腐臭を放つ死体は残り続ける。

誰かに覚えていてもらいたいなどと思っているつもりはなかったが、それにしても、これはあんまりじゃないか?

醜すぎる自己憐憫。死にたい。いや死にたくはない。

 

行く手には暗い穴だけが待ち構えている。

僕がいったい何をしたのか、と問いたくなるが、何もしていないからこんな始末になったのだ。

ではどうして何もしなかったのかといえば、それは恐ろしいからでしょう。

底なしの孤独よりも、なお扉の外は恐怖に満ちている。

それなら私はずっと寝ていたい。

幸いなことに、酔いが回って来たので。