朝、昼
六時に起きたが頭が働かないので寝た。たぶんこの後も寝る。寝るたびに残り時間がすり減っていく。だが、少なくとも、まだ朝だ。
まだ子供だと思い込んでいるうちに、とっくに成年を過ぎていた。
本当は二十歳までにピストル自殺しているはずだった。拳銃が手に入らなかったのでやめた。
手に入ったとしても、間違いなく死のうとはしなかっただろうが。
数十年ものあいだ生き永らえている人間は、間違いなく気が狂っている。
この世にあるのは狂人と臆病者だけだと誰かが言っていた。
両方の条件を満たしているこの僕は、しかし、未だに幻覚に浸りきれてはいない。
必要なのは何か?
宗教だ。別に神でなくともよい。
とにかく信ずるに値するものが要る。π×10^9秒の無意味さには耐えられない。
私には何一つ、意味のある事は為せず、価値のある物は作り出せないような気がしている。というか事実だ。
別にそれが悪いという訳ではない。
神も死後の世界も信じられない以上、意味だなんだと言い始めるのはそもそもおかしい。
意義などというものは存在せず、全ては、ただそのようになっている。
人間は、そこに法則や物語を勝手に見出す。
何か知ったような口を利いている。何も分からん。
分からないから教えてくれ。